日本の灯台50選の一つ
現在、補修工事中でしたので、足場が組んでありました。こんな風景もめったに見られません。この灯台は、高松市の庵治町で生産されている庵治石(御影石)で造られ、塗装されていない灯台として有名だとか。歴史は長く、1895年の初点灯だそうです。なんと125年前です。今も現役です。
昔は、職員の方が家族で住み込んで灯台を守ったそうです。この島の港からも2キロ以上離れていて、付近に民家はなく、高松海上保安部の解説では、孤独かつ過酷な生活だったようです。
当時の官舎を改築して、現在は資料館となっている建物。外部を残し、中をリフォームしたんですね。昔の灯台関係の建物は、どこも洋風です。日曜、祝日は中も見学できるようです。
訪れたのは、1月末。水仙の甘い匂いが灯台周辺に漂います。まだまだしばらく咲くのでは。2月16日(日)には、水仙ウオークがありますと、町内掲示板に貼ってありました。出店もあるようです。
高松港からめおん号で
正午出航のめおん号です。正確にはめおん2号です。同じ型のめおん号は、男木港に待機しています。男木港まで40分です。途中、女木港に着岸します。
船内は、こんな様子。今日は、寒かったんですが、外国からの観光客が結構いました。
女木港が見えてきました。羽のような屋根の建物は、鬼の館です。女木島は、別名、鬼ヶ島といわれ桃太郎伝説の舞台となています。
ここから乗船して、男木島に渡る人もいます。
鬼の館にディスプレーされているカモメです。風で揺れるのがとってもかわいいと、女性客が言っていました。おじさんもそう思います。
鬼に見送られ、すぐに男木港に向かいます。
左が女木島、右が男木島です。この狭い航路を進みます。
男木港です。平地が少ないので、家屋が階段状に立ち並びます。
男木島に到着です。
上陸です。向こうに見えるのが、めおん号です。
外国人にも猫は人気者です。
どこにでもいます。
港にある男木交流館です。船の待合所になっていますが、もともと瀬戸内国際芸術祭で建てられたスペインの芸術家の作品です。
屋根には、8つの言語の文字がデザインされています。
内部には、子供たちの作品が吊るされていました。
男木島灯台に向かいます。
港の案内板に沿って進んでいくと、先々に標識が。
すぐに坂道になります。左の木は桜でした。春はきれいだろうなー
出た!手作り感満載の案内標識。島には、男木小・中学校があります。子供たちの作品ですね。いいぞ!でも、ここで気づきました、1.8キロもあるんですね。港からだと2キロでしょうか。もっと近いかなと思ってました。
島を時計回りに歩いて行くので、左に海が見えてきました。
遠くに、瀬戸大橋が見えます。
後、1.3キロ地点まで来ました。You行っちゃいなよ!というのを見ると、この案内標識って、結構最近の作品かも。
道が、遅くなりましたが、車が通った跡がありました。
後、1キロ地点です。この標識にある「喜びも悲しみも」というのは、1957年に木下恵介監督で作られた映画のタイトル「喜びも悲しみも幾歳月」のことだと思います。60年以上前の映画ですが、当時の灯台守りとその家族の過酷でしかし重責な業務を描いたもので、映画の中で点々と転勤する中にこの男木島灯台が登場することを指しています。
道沿いに水仙の花が増えてきました。
向こうの方に、見えてきました。
着きました。本当に、島の最北端です。
この灯台の沖は、瀬戸内海の中でも船舶の交通が集中する航路です。1日に1000隻近くが往来するそうで、国内有数のラッシュ航路です。
いかにこの灯台が大切かよく分かります。
灯台は、修復中でした。
修復工事の足場が組まれていました。やはり傷みますよね。
再び、港に帰ります。
帰り道ですれ違った外国人観光客です。日本人は、すれ違う時に見ず知らずでもこんにちはというと、必ず返事をしていただけますが、外国人の場合、無視されるときがあります。悪意があるとかではなく、言葉が通じないのと習慣の違いだと思います。これが、欧米人になるとまた、熱心に反応していただけるんですが、こちらがそんなにしゃべれないので、おっとっとという場面に。
港の近くの男木小・中学校です。
島の反対側にある瀬戸内国際芸術祭の作品です。意味は、よく分かりません。
帰りの船までに、まだ時間があったので、食堂まどかにおじゃましました。
ご夫婦で経営されているようで、この日は、たこ天定食をいただくことに。
海がよく見える特等席に座りました。平日だったのですいていました。
運ばれてきました。取れたてのたこを使った天ぷらです。おいしくいただきました。1300円です。ごちそうさまでした。
ここからは、瀬戸内海に沈む美しい夕日が見えるということで、多くの写真が掲示されていました。
と、ぼんやりしていたらめおん2号が港に入ってきました。帰らなければ。ほんとに、いいシチュエーションです。この店。
無事、夕方には高松港に帰ってきました。
男木島灯台は、その機能は今後も維持されると思われますが、60年以上前に映画の舞台にもなった灯台周辺の景観や現在の建物群が永久に保存される保障はありませんし、その意味も次第に薄れていきます。今、見ておかなければならない貴重な明治時代の遺産です。
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