2004年に公開された映画「世界の中心で、愛をさけぶ」。当時は、ロケ地の高松市庵治町に多くのファンが訪れ、映画の中に自分を投影したり、その余韻を確かめたりしました。映画の公開からもう16年が経ち、今はそのロケ地を訪ねる人もまばらとなりました。筆者は、この夏、ステイホームで再度この映画を見たことから、今のロケ地の様子を見ることも兼ね、16年前に高松市庵治町(当時は合併前だったので、香川県木田郡庵治町)で多くのキャストやスタッフが心血を注いだ撮影現場を歩いてみました。
まず、王の下沖防波堤から
庵治港の最奥地域です。小さな港町ですが、新しい船も多くまた、港自体も清潔に保たれています。
サクとアキがお互いにドキドキしながらそれでも素直に気持ちを語った防波堤です。筆者は、よくカレイ釣りに来ていた場所ですが、昔に比べこの防波堤もゴミがほとんどなく清掃がされていました。
防波堤から見える風景です。瀬戸内海の穏やかな波といつもと変わらない漁の様子です。
皇子神社にあるブランコ
デートの場所として利用されたブランコがある皇子神社です。先ほどの防波堤から歩いて10分程度です。
途中の道沿いに映画ロケ地マップがありました。
皇子神社の境内は、この長い階段を上った先にあります。
ブランコは、今も利用されているようです。
ブランコからは、港の全景が見えます。
近くのフェンスには、恋愛成就祈念の南京錠がかけられていますが、今は、ここへの設置は安全上できないようです。
この皇子神社がある御殿山には遊歩道が
境内にあった案内板です。展望台もあるようなので皇子神社の裏から進んでいきました。
展望台までは、約600メートル。その遊歩道は驚くほど手入れがされていて、道沿いに季節の花が植えられていました。
どんどん歩いて行くと、折り返し点付近に東屋が。地元の方がお二人おられたので、お話を聞くことができました。やはり、地域の皆さんがこの公園を清掃されておられるようで、このお二人もここを散策することが日課になっているとか。維持管理することは大変ですが、羨ましい財産です。お話の間中、歩いて汗だくだった筆者を、ウチワであおいでくださってありがとうございました。
瀬戸内海の美しい風景を見ることができます。
右奥に小さく見えるのが、アキが倒れた夢島こと稲毛島です。
雨平写真館へ
山崎努氏演じる店主重じいがこの映画のキーワードを語る雨平写真館です。ロケ地からこの観光交流館敷地に移設されて保存されているようです。
この観光交流館の駐車場から撮影しています。複数台駐車できます。
この観光交流館は、現在、カフェとして営業しています。訪れた日は残念ながら休館日でしたので中を拝見することができませんでしたが、サクが乗った原付もあるようです。
カセットウオークマンを見つけた商店街
このウインドウだったようです。実際はお布団やさんでした。
アキが原付のサクに話しかけた神社
今も、映画そのままの様子です。
アキが座っていたと思われる辺りから見るとこんな絵に。
この映画で、律子の愛を真正面から受け止めきれず、重じいの「残されたものは、あと片づけをするだけ」という言葉でやっと、ふん切れるサクですが、自分のケガにもある意味関連したサクに変わらい愛を続ける律子の姿が愛おしい限りです。改めて思うのですが、人生は短い。ただひたすら、真剣に自分なりの愛を貫くことをしなければ、年老いてあきらめきれないほど後悔することに。穏やかな瀬戸内海の海を見ながら、思いました。
コメント