大川原高原は、標高1000メートル付近の別世界。
徳島県唯一の村である佐奈河内村。山間部にあるこの村の大川原高原は、村役場付近から約15キロあります。車でもかなりの距離なので、山道を登るのは、気を使います。しかし、アジサイが咲き誇る時期は限られているため、天候が良くないのは分かりつつ、7月上旬に訪れました。しかし、辺りは、雲の中。晴れていれば、紀伊水道も見えるらしいのですが、この日は皆目だめでした。でも、雨の日のアジサイもそれはそれで、旬なのかなと。
登り詰めた所に、いきなり現れた標識群。ここが、第一のアジサイスポットのようです。
案内板によると、アジサイ園とあります。まずは、この辺りを散策することに。でも雨です。
車を置いて、歩いて登ります。山肌にたくさんのアジサイが植栽されています。
一部のエリアでは、もう葉が主流になっています。今年の開花は終わりつつあるようです。
遊歩道は、草も刈られて、歩きやすく整備されています。
ここには、㈱大川原ウインドファームの風力発電用の風車が15基設置されています。この日は、雨が降っているものの、風はそんなに強くなかったんですが、グオン、グオンと羽が回転していました。予想外に微風で回るんですね。
さらに上のアジサイ園へ
アジサイの花は続きます。こんな悪天候の中でも、見物客はかなりいました。皆さん、よく知っているなと感心するとともに、お疲れ様でした。ここのアジサイは、約3万本あるそうです。
ブルーのアジサイがあふれる中を散策する風景は、絵になります。
雲は次第に厚みを増し、すぐそこの発電用プロペラがもうほとんど見えなくなりました。
一旦、休憩するために近くのヒルトップハウスへ。この建物には、屋根部分に天体観測ドームがありました。かつてその活動をしていたんでしょうか。確かに、空気はきれいで、人工的な照明はほとんどないエリアです。実際、星空観測場所としてかなり有名なようで、毎年観測会も開かれているようです。ここの、スタッフの方は、地元の主婦が交代で麓から登ってくるのだそうです。途中、それぞれが栽培した野菜を持ってきて、訪れた皆さんに地産野菜として販売しているそうです。
入り口で、常駐スタッフが出迎えてくれました。かなり丁寧に作られています。
建物の中でも活躍中。ゴミの持ち帰りをアピールしています。
さらに上の駐車場へ
ここまでくると、風力発電用施設のすぐ側まで近づけます。かなり太い。
遊歩道が、ここでも整備されています。目的は、この付近に放牧されている牛に会いに来たんですが、こんな雨ですから当然、外にはいませんでした。徳島県のホームページでは、ここの牛は、昭和30年代から開かれ、村営だそうです。牛は、7頭。
ソフトクリームを販売している店や休憩所もありました。
帰りの下り道です。かなり前方が見え出してから撮影しましたが、山頂から降り出した時には、ほとんど前が見えないくらい霧がかかった状態で、途中で車を停めると追突されそうで怖いくらいでした。山の中は、交通規制もなく、すべての判断が自己責任になるので、緊張します。
大川原高原は、晴れた日にまた訪れたい場所です。徳島県唯一の村ということで、その歴史にも興味がわきました。地元の方々が大切にしている自然風景と風力発電設備、村が設立した牛の放牧と、これからの地域が目指す課題が集約されているような気がします。
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