下灘駅は、JR予讃線の伊予市にある駅
下灘駅は無人駅ですが、観光列車の伊予灘ものがたりも停車します。駅の下に見える国道が整備されるまでは、すぐ下まで波が打ち寄せる、まさに海沿いの駅だったそうです。しかし、この景色はいい。テレビドラマに登場しそうなシチュエーションです。
駅の外には、4~5台置ける駐車場があります。向こうに見える駅舎は、開業当初の木造駅だそうです。
何もない駅に、観光客がいっぱいいます。とても不思議な光景ですが、多分みなさん、ここから見える瀬戸内海の風景に癒されているのでしょう。昔ながらの、夏休みに遊びに行く、おばあちゃんの家の側の駅といった、四国ならではの癒しパワーがあります。吉田拓郎の歌が似合うと思うのは、私が古いからでしょうか。
伊予灘ものがたりが近づいてきました。
ゆっくりと近づいてきます。実は、少し前に車でこの列車を追い越してこの駅に来たのですが、列車側も、出迎えの時間に合わせて、かなり向こうの方から速度を落として進入して来ていました。
この列車を撮影しようと、駅で待ち構えていた観光客が一斉に駆け出します。
列車と海をすごい勢いでスマホで撮影しています。多くの海外からの方が、列車に乗ってくるのではなく、先回りして、撮影のためにこの駅で列車の到着を待っていました。
列車の乗客もみんな降りてきます。実は、ここで10分程度停車して、乗客も含め撮影タイムのようです。
ツアー客もいるらしく、スタッフはそれぞれのスマホやカメラを預かって次々と撮影します。
地元の方も出迎えます。
近所の方の自作らしい、伊予灘ものがたりのミニレプリカです。これは、どうしたんですか?と問いかけると、ははーと笑っておられましたが、実は。観光客にすごい人気のツールでした。
この、ミニレプリカと一緒に写真を撮る方がいっぱいです。
出迎用のお手製パネルです。心温まります。
駅舎の中から見た列車です。暑いので、ここで休憩する乗客もいます。
予讃線は、内陸を走る内子線と海岸を走る伊予灘線に分かれていて、伊予大洲駅で一緒になります。その分、この線のダイヤは、かなり少なく組まれています。
スタッフの方も大変です。皆さん遠くに行ってないでしょうか。
出発の音楽が流れました。
しばしの休憩も終了し、再度、乗車です。この後、大洲方面に向かいます。
列車を見送ります。多分、知り合いはだれもいないはずですが、この場所に縁を持ってくれたことへの感謝です。四国の人は温かい。
列車の乗客も、手を振って応えます。少し恥ずかしかったですが、私も思わず列車に向かって手を振っていました。
伊予灘ものがたりが出発しました。この線は、電化されていないので、気動車タイプです。その分、美しい海が良く見えます。電線の地中化と同じ理屈でしょうか。全然違いますか。
駅の近くに咲いていたひまわりです。近所の方が育てているのでしょう。これを見た乗客は、美しい夏の思い出がもう一つ刻まれたはずです。仮に、このブームが下火になる日が来たとしても、この駅にはまた来ると思います。夏に。吉田拓郎を聞きながら。
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