棚田を歩く。高知県吉延の棚田

高知県

山間の本山町には棚田が多い

四国山脈の山中にある本山町は、四国の水がめともいわれる早明浦ダムを擁する町。平地は少なく、田畑は、傾斜地を利用するため棚田もたくさん点在します。(一財)本山町農業公社のホームページ「土佐天空の郷」には、その様子が分かりやすく紹介されています。今回は、その中でもかなり標高の高い吉延(よしのぶ)の棚田を歩きました。ちなみに、土佐天空の郷は、ブランド米の名称でもあり、吉延地区でも栽培されています。2度の日本一になったそうです。

大豊ICからは、車で接近しましたが、幹線道路を外れてからはカーブの多い山道のため、スピードは出ません。

山道を4キロ弱登ります。

吉野川沿いにの国道439号から山道に入ります。

こんな感じの山道を登ります。最初の内は、棚田に接近する道としては、走りやすいかもしれません。

道がだんだん細くなり、カーブを曲がると

いきなり鯉のぼりが。この辺りから吉延の棚田ゾーンが見え始めるようです。

田んぼアートも

この地区のキャラクターのハチや今年の干支のネズミなどの絵が、葉の色が異なる品種の稲を植えて描かれています。

上部からの湧き水でしょうか。常に豊富に流れています。各田んぼにはホースがつながれていて、自然流加で流れているようです。おいしいお米ができるのは、棚田の陽当たりのよさと良質な水、そしてこの地域の棚田に関わる人々の努力のたまものなのだと思います。

棚田の散策コースが整備されていました。

更に歩いて行くと、道横の壁に「会いたかった場所」という案内板が。

棚田の景色が見晴らし良く見える場所への案内コースでした。出会いたかった場所とは、筆者のような棚田の素晴らしさとその努力に敬意を表して訪れる者の気持ちを表しているのでしょうか。

この道を登って行きます。

この土のあぜ道や法面を草刈りするのは本当に大変だと思います。田んぼの面積よりも、このような周辺の維持管理の労力が棚田には発生しますよね。

登って行くと、所々にベンチが設置されていました。この地域の皆さんの棚田見学者への優しが伝わります。自分たちの精魂込めたお米を世に出すと同時に、食べる際に素晴らしいその栽培風景も知ってほしいという意図でしょうか。

展望台もありました。

道から少し入ったところに木製の櫓が組まれていて、展望台とありました。

上に上ると、一帯が見渡せます。郵便受があって、意見箱と書かれていました。棚田愛好者が訪れていました。

トンボのアート絵がすぐそこにありました。

地元のニュースの解説では、この地域の棚田は600年の歴史があるそうです。農業の担い手を確保し続けるのは大変だと思いますが、貴重な日本の原風景の一つとして、地域の皆さんには頑張っていただきたいと思います。何年か先に訪れた時にもまたこの風景に出会えたらなんと素晴らしいことでしょうか。

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