高知県東部の山林地帯は、かつて日本三大美林の一つ梁瀬杉が活発に出荷された地域です。上流に梁瀬(やなせ)ダムが建設され、鉄道施設や集落が影響を受けたことから昭和32年に廃止されました。当時の隧道や橋などは国の重要文化財に指定されています。
安田町から馬路村への県道沿いに
安田川沿いに残るのがエヤ隧道。幅の狭いトンネルです。この中を木材運搬鉄道が走っていたのかー。
今も欠落もなく残る石積みの工法。技術がすごい。大正から昭和初期の構造物です。
県道からのアクセス地点に案内表示があります。
明神口橋へ
さらに進むと、明神口橋があります。通称赤橋。鉄道が通っていた鉄橋です。
橋の奥には、オオムカエ隧道があります。
解説板では、昭和4年築造だそうです。
この橋はスケルトンになっていて、川底が見えます。夏は、いろんな意味で涼しいか。
馬路村に到着
途中の道は、拡幅工事が進んでいるものの、狭くカーブが多い。慎重に運転しないと向こうからダンプカークラスが来るとピンチ。
JAが運営するゆずの加工場です。山奥の施設としては近代的でさすが人気商品です。
少し進むとうまじ温泉があります。コロナ禍なので外から見るだけ。
馬路村の案内板を見つけました。ごく狭い地域に施設が集約されているようで、梁瀬ダムまではまだかなりの距離があります。今回は、もう日暮れなので行きません。
馬路村のインクラインです。観光用に敷設されているもので、平日は運行していません。インクラインは標高差のある場所を水の重さを利用して輸送する装置で、昔はいろんなところで利用されていたみたいです。
子供用に敷設されている観光列車。短い距離ですが汽車に乗れそうです。これも平日はオフです。馬路村は観光客を積極的に受け入れる道の駅的な施設はありません。
梁瀬森林鉄道跡は、この他にも途中から奈半利へつながるルート上にも残っています。山奥から海沿いの幹線道路まで木材を運搬するのに、昔は苦労したんですね。
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