春の荘内半島 桜開花前

香川県

半島をドライブ

今年は、例年よりも桜の開花時期が全国的に早まるとのニュースが流れています。瀬戸内海の島々と桜の美しさが見事に融合するのは、荘内半島の紫雲出山が有名です。個人的にも何十年も通い続けている愛着のある場所です。

三豊市のホームページに注目すべき情報が

ニューヨークタイムズ紙(電子版)に紹介されたことから一躍有名になりましたが、その後のコロナショックで昨年は入山禁止にまでなりました。今年は、事前予約をした車のみ有料で入山できるそうです。徒歩でも行けますがそれなりにしんどいコースです。その予約方法などを紹介する三豊市のホームページに、桜の樹木が傷んできたので、大掛かりに剪定を進めているので、これまでの景色とは異なりますとの説明がありました。なるほど、山頂の桜の木は大きさからして50年を超えて咲き続けている物が多いなーと思いつつ、でも景色が変わるほど一気にしなくてもとも思い、とにかく一度見に行くことにしました。

展望台下の桜が見えるメインの場所です。うーん。確かに思い切って剪定しています。多分、強剪定して新しい芽や根を出さすことを目指しているんですね。それがうまくいけば幹自体もまだ生き続ける可能性があり、この強剪定で弱ってしまうと植え替えもやもなしというところでしょうか。風景も大切ですが、桜の木自体を延命するためには、ほかに選択肢がもうないのかもしれません。元の、桜の花が旺盛に咲き誇る景色が戻るまでには、5年はかかるかも。

この日は。3月10日。香川県の開花予想日までに10日ほどあります。膨らみかけている花のつぼみもあります。

山頂の今の風景

芝生広場の桜もまだまだです。

第2駐車場の桜です。花が咲くとここからの景色は秀逸のはず。

遊歩道沿いのアジサイが新芽を出しています。

山頂にある喫茶コーナーです。いつ来ても、この場所からの海は絵になります。どういう人が設計したんでしょうか。すごい。

いいでしょ。こののんびりした空気。

みかんを吊るした餌場に野鳥が。

山頂展望台です。よく清掃されています。皆さんに快適に来ていただこうとすると、見えないところに維持費がかかりますよね。この展望台の飛び出た設計もすごい。これこそ天空の名ににふさわしい展望台。

つぼみが付く桜越しに見た島々。ここから見る碧くかすんだ海は、絶景です。

これは、第2駐車場から見た観音寺方面です。

この日は、第2駐車場で野鳥観察が行われていました。

半島をぐるり。フラワーパークに

今は、オレンジ色のキンセンカの花が咲いています。

マーガレットでしょうか。これを植え付けるの大変だったでしょうね。

ハートベンチが増えています。みんなで海を見たんかな。

紫雲出山の岐路かも

もともと、この山は地元の子供たちが卒業記念植樹をするような里山でした。ロケーションの良さや三豊市も観光用の整備を進めたことから駐車場やトイレ、喫茶コーナー遊歩道と年々環境が整い、旅行会社がツアーを企画する全国的な話題に。その一方で、荘内半島を巡る道路は住宅地の中は狭いまま残っていて、春に観光客の車が押し寄せると大変なことになっています。ホテルやレストランなどがあるわけではないので、地元への経済的なメリットも薄い状態です。筆者がもし、この地元に住んでいたら、自分たちの愛着のある山を多くの人に知ってもらいたいと思う反面、渋滞や交通事故、ごみの問題など我慢するのも大変なんだということも知ってもらいたい。今回、桜募金という名目でシーズンに山頂に登るのが有料化されますが、それでいいと思います。地元の方のこの山への思いを大切にしつつ、遠方から訪れる観光客にも一定のルールーに則って見せてあげてねというスタンスで。これまでもそしてこれからも、この山を手入れして守り続けるのは地元の皆さんなんですから。

以前のこんな桜が見えるのは随分先になりますが、山を守る年表でいえばわずかな期間です。

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