鹿島がある松山市北条の風景
瀬戸内海に面した美しい風景を持つ町です。中心辺りを左右にバイパス道路が走り、海沿いに旧道が走っています。この田園が広がる辺りは、かなり高台になっていて、仮に地震による津波が発生しても人々が避難できるゾーンです。写真の真ん中の三角の島が北条鹿島です。
道路の先に、厳格に鎮座する鹿島です。
どんどん近づくと、道路に大鳥居が現れます。鹿島神社と書かれています。島にある鹿島神社の鳥居です。ということは、海の上に参道があるということになります。
鳥居をくぐって進むと、渡船客用の駐車場があります。
かなりの台数が置けそうです。
鹿島の案内板がありました。地元では、単純に鹿島と呼ばれているようです。
待合所で切符を買います。
待合所の玄関には何故かリヤカーがありました。
自動券売機で切符を買います。車1台の駐車と大人ひとりの往復渡船で510円でした。車を駐車しない場合は、210円です。
切符を買うと、こちらのドアから桟橋へ。
船は、結構頻繁に出港します。
乗船時刻になりました。
鹿島側にいた船が、こちらの港に向かってきます。
こちら側の桟橋に到着しました。屋根の鹿が目印です。
平日だったせいか、この便の乗客は、私一人でした。
出航すると、すぐに松山市出身の友近さんの案内放送が始まります。
北条港を後にします。
でも、3分で島に到着します。
鹿島港の桟橋に着きました。
島に上陸します。
右の木造建物が乗船客用の待合室、その向こう側に、柵に囲われた鹿がいました。
島の管理は、松山市がしているようです。
右が休憩所で、左が売店です。売店では、鹿用の餌を売っています。
これが餌です。ペレット状にしているので原料は分かりませんが、野菜でしょうか。100円でした。
鹿がいました。
鹿がいました。キュウシュウシカという種類らしく、基本的には用心深いようです。
このゲージだけで数十頭いました。
早速、先ほど買った餌を差し出したら、こんな感じです。
もっと欲しいとすごく寄ってきます。
まだ、ほかの場所にもいそうなので、少し残してこの場を去りました。ごめんよ。
展望台を目指します。
島は、周囲約1.5キロ、標高114mらしく、全体像を見るために、頂上の展望台に行くことにしました。
最初は、なだらかな石畳でしたが。
すぐに、普通の山道になりました。
途中の樹木には、金属製のネットが巻かれていました。これは、シカの食害防止のためだと思うので、ということは、不意にシカが現れるかもと、すごく期待しました。しかし、後で係りの人に聞くと、今は、すべてゲージの中に保護しているらしく、野放しのシカはいないとのことです。
緊張しながら山頂に到着。これが展望台です。
展望台には、恋人の聖地と書かれた鐘がありました。ここから見える夫婦岩とそこに奉納されている大注連縄にゆえんがあるようです。
真ん中の岩が夫婦岩でその間に渡されているのが大注連縄です。この大注連縄にはさらに人々の願いがこもる所作が施されていて、毎年、新たに作るときに、人々に願いを書いた紙を編みこんで作り、次の年に交換するまで1年間、この海の上で祭られるのだそうです。地元に根付いた深い歴史と地域の方が大切に引き継ごうとしている慣わしを感じました。なお、一般の方もこの願いを書いた紙をお願いすることができ、JR北条駅などで投函できるようです。夫婦岩ということからして、恋人達は、是非どうぞ。
江田島とか呉市などが見えるようです。
さらに島を探索
山頂からは、遊歩道で降りるコースもあります。
離れた所に、別のゲージがありました。
ここには、カップルが鍵をかけてもいいらしく、すでに多くの契りがありました。
下から見ると山肌で遊んでいるのが分かります。
こっちを見て関心を示しますが、近づくと逃げて行きます。このゲージのシカは、人にまだなれていないようで、手渡しで餌を食べるようなことはできません。
近くの浜辺。夏には海水浴場になります。
キャンパーがいます。このキャンプ場は人気があるようで、渡船の乗員さんに伺うと、この季節は、BBQやキャンプの客が多いとか。
船からキャンプの荷物を運ぶために、無料でリヤカーの貸し出しをしています。
鹿島神社です。
北条鹿島博物展示館(カシマール)の内部です。鹿島の歴史などが学べます。
ナウマン像の化石を展示しています。化石に触れることができます。
帰りの船も一人でした。
鹿島港を出航します。友近さんの帰りのメッセージが流れます。
何だか、小さいけどすごい島でした。
北条港桟橋に到着。お疲れ様でした。
松山市北条地区は、もともと北条市だったのが平成の合併で松山市に合併しました。高台から見る北条沖の海は、いつも穏やかな輝きがあり、安心します。大型船の航路にもなっているので、タンカーや貨物船など退屈しません。鹿島は伊予の江ノ島とも呼ばれているらしく、地元の方々の夏の憩いの場になっているようです。三重県の二見岩が有名ですが、ここにも地元に愛される二見岩(夫婦岩)があり、みんなの願いを織り込んだ大注連縄が毎年奉納されています。
コメント